壁面のオブジェクト
壁面造形 中村錦平

壁面デザイン

「南総」から発信するパブリックアート(環境芸術)

「白く、強く、太陽、を」

広場(フェスプラザ)に集う人々、建築空間の内と外を巡る人々に、楽しい芸術体験と南総・新時代の誇りを・・・

<解説>

南総の地形の特徴を.

水平柵は海岸線を主題にしています。

西側は外房(千倉から勝浦付近)を

南側は内房(北条から洲崎付近)を

そしてやきものによる水平柵と、まっすぐに延びたステンレス枠組の造形は、崖観音の迫り出す舞台、砂岩の山肌が見せる斜紋のイメージにも関連しています。

南総の風景の特徴を.

海と山、波と岩、波頭の形と輝きなどをさまざまなパターンや立体造形、さらには各種素材の色調や照りなどによって印象的に表現しています。

南総の歴史文化へと.

岩石、木、加えて銀地の壁面は江戸時代の障壁画を現代に引用したものです。それは南総のみが発することの出来る「南総里見八犬伝」の世界の引喩でもあります。

そして南総の太陽を体感する.

日の出から日没、春夏秋冬さまざまに、刻々と変化していく光と陰影、南総の明るく輝く太陽を、体いっぱいの感性で受け止めることができる装置空間の創造です。

海岸線の記号化でもある水平柵は、太陽の影の変化、強弱を如実に捉えます。やきもの部分は、色と輝きを加えます。ステンレス部は、影の形に遊びと迫力を加えます。

それは太陽が描く環境絵画であり、太陽のパフォーマンスです。これほどまでに壮大なアートワークは他に例がありません。

また、南総の風景と八犬伝の時代を象徴するブロンズの岩、その上端の火炎は、太陽が城山の館山城の上空に来た時に照り返し、江戸の時代を呼び込まないではおかないはずです。